胃痛の原因はお茶の取りすぎ?
胃が痛むし背中が痛い
今日の患者様は「胃が痛むし背中も痛い。何とかして!」と来院されました。
1週間前からみぞおちのあたりが痛みだし、
かかりつけの内科を受診し胃薬を処方してもらいましたが、
改善しないとの事でした。
下痢やむかつきはなく、みぞおちの痛みは常に痛むわけで
はなく時折痛むそう。
原因をつかむために、いろいろを質問しました。
- 食べ過ぎましたか?
- いつもより遅い時間に食べましたか?
- 生ものを食べましたか?
- 口の中が苦くかんじませんか?
- 何か心配事でもありますか? etc・・・
いずれの質問も「いいえ」でした。
ただ、ごぼう茶を毎日1リットル以上飲むそうです。
繊維質が豊富なごぼう茶を飲んでから便通がよくなり、
温かいお茶だから体にもいいですよねと・・・。
近年、冬でもエアコンによる乾燥や脱水対策で水分補給を
気にかけている中高年が多いのですが、
喉がかわいていないのに毎日1リットル以上というのは
どうなんでしょう?
東洋医学では味の苦みは体を冷やす働きをすると考えます。
お茶の苦みも冷やす作用があるので、
本来は食事をしてエネルギーを摂取した後に飲むものです。
茶道でもお菓子をいただいてからお茶をよばれますよね。
それなのに喉がかわいてもいないのに、
毎日1リットル以上のお茶を飲み続けるのは
過剰摂取のように思いました。この痛みの原因は
お茶の飲みすぎでお腹が冷えてみぞおちが痛むのではないか?
そしてその放散痛で背中が痛むのでは?
と推察しました。
治療は?
そこでお腹(みぞおちとおへその中間にある中カンという
ツボ)と胃の裏にあたる背中の硬結にお灸をしてみました。
お灸も温灸という火傷の心配のない優しいお灸を使った
ところ、温かくて気持ちがいいと好評でした。
お灸の後はマッサージ施術をしました。
施術後はみぞおちの痛みも背中の痛みを確認してもらいまし
たが、痛みはまったく感じないとの事でした。
治療後、少しお茶をほどほどに喉がかわいたら飲む程度に
して下さいと指導してお帰りいただきました。
体にいいと思って続けていることも
「過ぎたるは及ばざるがごとし」になる事もありますね。